水害から庭を守る!水たまりに悩まされるあなたへ!庭師歴10年が教える水はけ改善ポイント

「庭に水たまりができて困っている」

「植物がちゃんと育たない」

この記事は、そのような方へ書いています!

こんにちは!広島にて庭や外構工事を行っている㈱tuinのウエダです♪

今回は、梅雨シーズンに困りがちなお庭の水はけ問題について考えていきたいと思います。

ジメジメとした暗い雰囲気の庭を、明るく過ごしやすい庭になるお手伝いができれば嬉しいです!

庭の水はけの問題点

庭の水はけが悪いと生じる問題

私は庭師の仕事をしています。その中で水はけが悪い土壌では、植物がすくすく育ちにくいと実感しています。これらをふまえて、私が思う庭の水はけが悪いと生じる問題について4点紹介いたします。

  1. 植物の成長不良:植物の根が水分に浸かりすぎると、酸素不足になってしまいます。その結果、根が腐ってしまったり、水分吸収が妨げられたりして成長不良になってしまうことがあります。
  2. 雑草の発生:水はけの悪い場所は、雑草が発生しやすい環境となります。雑草は繁殖力が強く、一度発生すると根を張って繁殖しやすくなります。特に、湿った場所や水たまりのできる場所は、雑草の発生にとって好都合な環境となります。
  3. 家の基礎の劣化:庭の水はけが悪いと、家の周りに水たまりができやすくなります。これにより、地盤が軟弱化して家の基礎に影響を与えることがあります。長期間放置すると、建物の安全性にも影響を及ぼすことがあります。
  4. 階段や路地の滑りやすさ:水たまりができる場所は、通行の際に転倒や滑りやすくなる場合があります。特に、夜間や雨天時には危険が増します。

水はけが悪くなる原因

  1. 土壌の種類:土壌には、粘土質のものや砂質のもの、または両者が混ざったものなど、種類があります。特に、粘土質の土壌は、水はけが悪くなりやすい傾向があります。
  2. 土壌の密度:土壌が密集している場合、水が通りにくくなり、水たまりができやすいです。
  3. 地盤の勾配:地盤が平らな場合、水がたまりやすくなります。また、坂道や斜面で水がたまる場合、水はけが悪くなります。
  4. 雨量:降雨量が多い場合、地面に水がたまりやすくなり、雨が多い地域では、水はけが悪くなりやすい傾向があります。
  5. 集水設備の不備:雨水が流れるための集水溝や排水口などの設備が不備である場合、水たまりができやすくなります。

水はけ改善のための対策

土壌改良の方法

水はけの良い土壌を作るために必要なこと

  1. 土壌改良 水はけの良い土壌を作るためには、土壌改良が必要です。特に、粘土質の土壌は、水はけが悪くなりやすいため、砂や腐葉土を混ぜることで、土壌の質を改良することが大切です。
  2. 土の緩和 土の密度が高いと、水が通りにくくなります。そのため、土の緩和が必要です。土をほぐしたり、土中に穴をあけたりすることで、水が通りやすい土壌を作ることができます。
  3. 水はけの良い植物の選択 水はけが悪い場所には、水はけの良い植物を選ぶことが大切です。水はけの良い植物は、根が深く伸びるため、水を吸収しやすく、また、土壌を緩和する効果もあります。具体的な植物として、ヨモギ – 土壌を緩め、水はけを良くする効果があります。オオバコ – 水を吸収する能力が高く、地盤を安定させる効果があります。カラスウリ – 浸水に強く、地盤を強化する効果があります。ハンノキ – 土壌を緩め、水はけを良くする効果があります。ただし、植物の選択には地域や土壌の条件などが影響するため、最適な植物を選ぶには現地の環境に合わせた適切なアドバイスが必要です。
  4. 斜面の作成 水たまりができやすい場所では、斜面をつくることで、水を流すようにすることが重要です。斜面をつくることで、水がたまることなく、流れるようになります。
  5. 肥料の使用 肥料を使用することで、土壌の栄養を補給し、植物の成長を促すことができます。そのため、水はけの良い土壌を作るためには、肥料の使用が必要です。

水はけをよくする工夫

土を盛り上げる

水はけをよくする土の盛り上げ方は、以下のような手順で行います。

  1. 土壌の選定 まず、水はけをよくするためには、適切な土壌を選ぶことが大切です。水はけが悪い土壌には、粘土質のものがあります。このような土壌は、水がたまりやすく、根が十分に水分を吸収できません。水はけをよくするためには、砂質の土壌や腐葉土を混ぜた土壌を選ぶことが重要です。
  2. 土の盛り上げ 次に、水はけをよくするためには、土を盛り上げます。盛り上げることで、水がたまることがなくなり、水はけが良くなります。盛り上げる量は、土壌の状態によって異なりますが、一般的には、10〜20センチ程度を目安にします。
  3. 混ぜ合わせる 盛り上げた後は、土をよく混ぜ合わせます。混ぜ合わせることで、土壌内の酸素の循環がよくなり、根が酸素を吸収しやすくなります。また、土壌内の水の循環もよくなり、水はけが良くなります。
  4. 植物の植え付け 混ぜ合わせた後は、植物を植え付けます。植え付ける際には、根が深く伸びるように穴を掘り、十分なスペースを確保しましょう。また、植物を植え付けた後は、水を十分にかけます。

また、土壌改良には時間がかかる場合があるため、計画的に取り組むことが重要です。

透水管の設置

透水管は、排水設備の一種で、水を透過させる管のことを指します。透水管は、地中に設置され、雨水や地下水を受け取り、貯留・浸透・排出することができます。

透水管の構造は、通常、土壌中に設置されたパイプ状のもので、パイプ内部には多数の穴が開けられています。

透水管は、主に以下のような目的で使用されます。

  1. 水はけの改善 透水管は、地下水を受け取り、浸透させることができるため、地盤の水はけを改善することができます。特に、天候が悪い時期には、透水管が水を受け取り、浸透させることで、浸水や水害を防止することができます。
  2. 地盤の保護 透水管は、建物の基礎を保護するためにも使用されます。地下水や雨水が建物の基礎に浸透することを防止し、地盤の安定性を保つことができます。
  3. 節水効果の発揮 透水管によって、受け取った水を再利用することで、節水効果を発揮することができます。透水管に貯留された水を、散水などに利用することで、地球環境に配慮した水の使用を促進することができます。

透水管の設置方法や設置場所を誤ると、水はけを悪化させたり、地盤の沈下を引き起こす可能性もあるため、専門家のアドバイスを受けながら、正しい設置を行うことが重要です。

排水溝の設置

水はけをよくする排水口を設置する方法は、以下のような手順で行います。

  1. 設置場所の決定 「まず、排水口を設置する場所を決定します。排水口は、水たまりがしやすい場所や坂道の下部など、水が溜まりやすい場所に設置するのが適しています。」
  2. 穴を掘る「次に、排水口の下に穴を掘ります。穴の深さは、排水口の高さに合わせて、十分な深さがあるように掘ります。また、近くにある雨水桝にむかって勾配をつけて配管を設置するための溝を掘ります」
  3. 排水口を設置する「穴を掘ったら、排水口を設置します。排水口は、一般的にコンクリートやプラスチック製のものがあります。設置方法は、排水口を穴に入れ、配管パイプを排水溝と近くの雨水マスへつなげ、周囲を土で埋めるます。」
  4. 排水口の周囲を固める「 排水口を設置した後は、周囲をしっかりと固めます。周囲が固まっていないと、排水口が動いたり、ずれたりすることがあります。」

雨水の処理方法

水を溜め込まない排水方法

  1. 地面の勾配をつける 地面に勾配をつけ、水が一定の方向に流れるようにすることで、水を溜め込まない排水ができます。地面の勾配は、庭の面積や形状に合わせて調整する必要があります。
  2. 排水溝を設置する 庭の一定の場所に排水溝を設置し、水をすばやく排出する方法もあります。排水溝は、地面に溝を掘り、排水口を設置することで、水をすばやく排出できます。
  3. 砕石を敷く 庭の一部に砕石を敷くことで、水を浸透させ、排水することができます。砕石を敷くことで、地面に空隙ができ、水が浸透しやすくなります。
  4. 排水管を設置する 庭の下に、排水管を設置することで、水を効率的に排出できます。地面に溝を掘り、排水管を埋め込む方法で、水を効率的に排出することができます。

溜め込んだ水を排水する方法

  1. 排水ポンプを使う 排水ポンプを使用して、溜め込んだ水を排水する方法があります。排水ポンプは、水を吸い上げて排水管に送り出すことができます。ポンプの選び方は、排水量や使用目的に合わせて選ぶ必要があります。
  2. 排水溝を設置する 排水溝を設置して、水を排出する方法があります。排水溝は、地面に溝を掘り、排水口を設置することで、水をすばやく排出できます。
  3. 雨水の貯留・利用 溜め込んだ水を雨水として利用する方法もあります。雨水を集めるための貯留装置を設置し、貯めた雨水を庭の植物の水やりなどに利用することができます。ただし、雨水は衛生上の問題があるため、利用前には適切な浄化が必要です。

水はけ改善の実践例

砂利をまく

水はけ改善のために砂利をまく方法は、砂利を敷いて排水路を作る方法と、砂利を散布して土壌を改良する方法があります。

  1. 砂利を敷いて排水路を作る方法 この方法では、庭や道路の表面に砂利を敷き詰めることで、地下の水を排水することができます。具体的な手順は以下の通りです。
  1. 敷地の水はけが悪い場所を選び、砂利を敷き詰める範囲を決定します。
  2. 土壌表面を掘り下げて、砂利を敷く排水路を作ります。
  3. 排水路に排水管を設置し、水を排出するようにします。
  4. 砂利を敷き詰めます。
  5. 砂利を散布して土壌を改良する方法 この方法では、庭の土壌に砂利を混ぜることで、土壌の水はけを改善することができます。具体的な手順は以下の通りです。

庭の表面にある不要な植物や草を取り除きます。→砂利を散布して、土壌表面から10センチ程度の深さまで砂利を均等に混ぜます。→砂利を混ぜた土壌に、新たに植物を植え付けます。

砂利まきのメリットとしては、簡単に施工できること、比較的安価であること、維持管理が簡単であることが挙げられます。ただし、排水路を作る方法は、排水路の位置や傾斜を正確に計算する必要があります。また、砂利を混ぜる方法は、砂利を混ぜる量が多すぎると、植物の根が育ちにくくなることがあります。

排水溝の設置

水はけ改善のための排水溝の設置とは、庭の水をすばやく排出するために、排水溝を設置することです。排水溝は、地面に溝を掘り、排水口を設置することで、水をすばやく排出できます。排水溝を設置することで、庭の水はけを改善し、水害を防ぐことができます。

以下は、排水溝の設置手順の一例です。

  1. 排水溝を設置する場所を決定する 排水溝を設置する場所は、庭の水が溜まりやすい場所、道路や隣地の境界など、水が集中しやすい場所を選びます。また、排水溝を設置する場所が法律に違反しないように確認することが必要です。
  2. 地面を掘削する 排水溝を設置する場所の地面に、掘削するための溝を掘ります。掘削する深さは、排水溝の大きさや使用目的に合わせて選びます。
  3. 排水溝を設置する 排水溝を設置するための型枠を作成し、コンクリートやレンガなどを使用して、排水溝を作ります。排水溝の形状は、水の流れを考慮し、適切な形状を選ぶ必要があります。
  4. 排水口を設置する 排水口を設置し、水が排出できるようにします。排水口は、排水溝の下部に設置し、水が排出される場所に合わせて位置を調整します。
  5. メンテナンス 排水溝は、周囲の環境や使用頻度によって、崩れや詰まりなどの問題が生じる場合があります。定期的なメンテナンスを行い、必要に応じて修理することが必要です。

土壌改良

庭の水はけを改善するための土壌改良は、土壌の構造や性質を改善し、適度な水分や酸素が供給されるようにすることです。庭の水はけが悪い場合、土壌が固く密度が高くなっていることが原因の一つです。そのため、土壌改良を行うことで、水はけを改善することができます。

以下は、土壌改良の代表的な方法です。

  1. 有機物の添加 有機物を土壌に添加することで、土壌の構造を改善し、水はけを良くすることができます。例えば、腐葉土、堆肥、コンポストなどの有機物を散布し、土壌に混ぜ込む方法があります。
  2. 粘土質土壌に砂を加える 粘土質土壌は、水分をよく保持する性質がありますが、排水性が悪いため、水はけが悪くなります。砂を加えることで、排水性を良くすることができます。
  3. 砂質土壌に有機物を加える 砂質土壌は、排水性が良いため、水分がすぐに排出されてしまい、植物が水分不足になりやすくなります。有機物を加えることで、土壌内に水分や栄養分を保持することができます。

以上のように、土壌改良によって、土壌の構造や性質を改善することで、庭の水はけを改善することができます。ただし、庭の水はけを改善するためには、地盤改良や排水設備の設置など、専門家による工事も必要な場合があります。

まとめ

水はけ改善の重要性とメリット

庭の水はけが悪い場合、雨水や水道水が庭にたまってしまい、植物の根が水に浸かってしまい、酸素不足に陥ることがあります。その結果、植物の根が腐ってしまったり、水分の吸収が妨げられたりして、植物が成長不良になってしまうことがあります。また、雨水が建物内に侵入し、建物の浸水被害を引き起こすこともあります。

一方、水はけが良い庭では、適切な水分が供給され、植物が健康的に成長することができます。また、排水がスムーズに行われるため、建物や道路の浸水被害を防止することができます。

以下は、庭の水はけ改善のメリットの一例です。

  1. 植物の成長促進 水はけが良い庭では、適切な水分が供給されるため、植物が健康に成長することができます。
  2. 節水効果 水はけが良い庭では、適切な水分が供給されるため、水の消費量が減ることがあります。
  3. 庭の美しさ 水はけが良い庭では、健康的な植物が育ち、庭の美しさを維持することができます。
  4. 庭の利用価値の向上 水はけが良い庭は、適度な水分や栄養分が供給されるため、庭の利用価値が向上することがあります。
  5. 浸水被害の防止 水はけが良い庭は、排水がスムーズに行われるため、建物や道路の浸水被害を防止することができます。

以上のように、庭の水はけ改善は、植物の成長促進、節水効果、庭の美しさ、庭の利用価値の向上、浸水被害の防止など、多くのメリットがあります。また、庭の水はけ改善は、簡単な方法から専門家による工事まで、様々な方法がありますので、自分に合った方法で取り組むことができます。

水はけ改善の取り組みを続けるために必要なこと

庭の水はけ改善の取り組みを続けるためには、以下のようなことが必要です。

  1. 定期的なメンテナンス 水はけ改善の取り組みを行った後は、定期的なメンテナンスが必要です。排水溝や水路の詰まりを確認し、清掃することで、水の流れを確保することができます。また、草刈りや植物の剪定など、植物の生育状況を定期的にチェックすることも重要です。
  2. 水の循環の促進 庭の水はけ改善に取り組むだけでなく、水の循環を促進することも重要です。例えば、雨水を集めて再利用する、地下水の再利用を行うなど、水を有効活用することで、節水効果も期待できます。
  3. 環境に配慮した方法の採用 庭の水はけ改善に取り組む際は、環境に配慮した方法の採用が重要です。例えば、天然素材を使用する、地盤改良に適した方法を採用するなど、地球環境に負荷をかけない方法を採用することが大切です。
  4. コミュニティの協力 庭の水はけ改善に取り組む際は、周囲の人々と協力することも重要です。地域の自治体や地元の団体、近隣住民と連携し、情報共有や相談を行うことで、より効果的な改善が可能となります。
  5. 問題発生時の迅速な対応 庭の水はけ改善に取り組んでいても、突発的な豪雨などの自然災害により、水はけが悪くなることがあります。その場合は、迅速に対応することが重要です。例えば、排水溝の詰まりを取り除く、水を移動させるなどの対策を行い、被害を最小限に抑えることができます。

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この記事を書いた人

tuin代表の上田和希です。